ーファンベース設計を通じた資金調達スキームの構築ー
このたび、株式会社ファンベースカンパニー(本社:東京都千代田区、以下「当社」)は、株式会社男鹿まち企画が発行する地域共創型私募債「男鹿まち債」の発行にあたり、ファンベースの考え方に基づくスキーム設計およびリターン設計の面でご支援いたしました。本私募債の最大の特徴は、利率の一部を特定事業の売上と連動させた「共創型」の設計にあります。資金の出し手を単なる債権者としてではなく、事業の成長を共に喜び、男鹿の地に集う「仲間」として位置づけることで、地域に根ざした新しい資金調達のかたちを目指しました。
背景:人口減少に抗う、男鹿の新しい機運
秋田県男鹿市は、ほぼ全域が国定公園に指定された美しい半島でありながら、年間2〜3%という全国でも際立って急激な人口減少に直面している地域です。そうした状況のなか、2021年に誕生したクラフトサケブランド「稲とアガベ」は、旧駅舎を改装した醸造所を拠点に、新しい人の流れと地域の機運を生み出してきました。
この動きをさらに前進させるべく、2023年、稲とアガベとNEWLOCALは合弁会社・男鹿まち企画を設立し、酒と食を基軸とした「関わりしろ」づくりに取り組んでいます。男鹿まち企画は、旧・進藤鉄工所をリノベーションした食の交流拠点「CADAR(カダール)」を運営し、地域内外の人々が集う場をつくっています。
今回の私募債は、この「関わりしろ」という考え方を、資金調達の仕組みそのものに落とし込む試みでした。単に事業資金を集めるだけでなく、出資という行為自体を、男鹿という地域と関わる新しい入り口にできないか——そこに当社がファンベースの知見を持って関わる意義がありました。
当社の具体的な関与内容:お金の関係を、共創の関係へ
当社は本私募債において、スキーム設計とリターン設計の両面から支援いたしました。
1.利率連動によるスキーム設計
通常の私募債は、固定金利による資金の貸し借りとして完結します。今回のスキームでは、利率を「基準利率1.0%+CADAR事業の売上に連動した変動分」という二層構造とし、事業が成長するほど、支えてくれた地域ファンにもその成果が還元される設計としました。金銭的なリターンそのものを、事業の当事者性を実感できる仕組みに変えることが狙いです。
2.継続的な関わりを生むリターン設計
金銭的リターンだけでは「一度出資して終わり」の関係になりかねないという課題に対し、非金銭的リターンとして、保有者を男鹿に招く総会を企画しました。資金の出し手と地域が一度きりで終わらず、継続的に出会い、関わり続けられる「入り口」として機能させることを意図しています。
こうした設計を通じて、「男鹿まち債」の保有者は単なる債権者ではなく、CADARの成長を共に喜び、事業を共に創っていく「仲間」になっていく——当社は、そうした関係性を資金調達の仕組みそのものに組み込むご支援をいたしました。
私募債の概要
「男鹿まち債」は、株式会社男鹿まち企画が発行する私募債で、食の交流拠点「CADAR」の運営を支える資金として、地域ファン(賛同企業・パートナー企業)より6,000万円を調達しました。利率は年1.0%に加え、CADAR事業の売上に応じた変動分が上乗せされます。
今後の展開:資金調達を、関係づくりの機会に
「男鹿まち債」のような、金銭的リターンと非金銭的な関わりを組み合わせた資金調達のかたちは、私募債に限らず、クラウドファンディングや株主優待制度など、さまざまなスキームに応用できると当社は考えています。共通するのは、「資金を集める」ことと「ファンとの関係づくり」を、別々の取り組みとしてではなく、一つの設計として捉える視点です。
当社は今後も、こうした地域や企業の資金調達の場面において、ファンベースの知見を活かした支援を行ってまいります。資金調達とファンとの関係づくりにご関心のある企業・自治体の方は、ぜひ当社までお問い合わせください。
本件の詳細(発行総額、償還期間、引受条件等)につきましては、株式会社男鹿まち企画・稲とアガベ様発表の下記リリースをご覧ください。
▶ 「男鹿まち債」発行に関するお知らせ(株式会社男鹿まち企画)
会社概要
株式会社ファンベースカンパニー
| 所在地 | 東京都千代田区丸の内三丁目3番1号 新東京ビル SAAI |
| 設立 | 2019年5月 |
| 代表者 | 代表取締役CEO/CHO 津田匡保 |
| URL | https://www.fanbasecompany.com/ |
お問い合わせ
株式会社ファンベースカンパニー
mail:info@fanbasecompany.com